土地を探しているすべての方必見!
土地勘のない場所で土地を探すとき、住宅情報サイトで物件情報を見た後に地図でどんな地域なのか、もしくはどんな特色のあるエリアなのかを検索した経験はありませんか?
この全国都市計画GISビューア(試行版)を先に使うと、どのエリアが住宅街で、商業施設はどこら辺にあって、などのエリアの特色を先に知ることができるのです。
今回は全国都市計画GISビューア(試行版)を使って希望エリアを絞る方法を紹介します。
全国都市計画GISビューア(試行版)とは?
公益財団法人 都市計画協会が運営している「全国の決定した都市計画情報を地図に重ねて見ることができるサービス」です。
※注意※
このサイトは現在試行版です。
そのため、検索後最初に表示されるポップアップに同意する必要があります。
ポップアップには主に
◇ 別途PDF(リンクあり)に掲載された都市計画だけ反映済みであること
◇ 変更されたり、最新の都市計画が反映されていない可能性があること
◇ 常に最新の都市計画がオンタイムで反映されるわけではないこと
◇ あくまで参考程度に使って欲しいこと
◇ この試行版が原因でトラブルが起こったとして責任は負えないこと
◇ 著作権放棄していないので、ルールを守って利用してほしいこと
などなどが書かれています。(その他にも注意事項がありますので、読んでおきたいところ)
あくまで参考程度に、「ふーん、この自治体はこのエリアに住宅が多いんだねぇ」と楽しむものであることを念頭においてください。
早速使ってみたい!という方はこちら↓↓
全国都市計画GISビューア(試行版)を使うメリット
試行版ですが、非常に多くのことが読み取れます。
◆3種類の地図タイプに都市計画を重ねて表示させることができ、その中には航空写真地図もある
◆直感的に海、山、河川、湖などの地形の位置関係がわかる
◆国道、都道府県道、高速道路などの主要道路との位置関係を確認できる
◆付近の主要鉄道の線路が走っているところや、駅がわかる
道路や鉄道の情報がエリアの特色と同時に知れるのは便利です。
全国都市計画GISビューア(試行版)を使うデメリット
デメリットも頭に入れておきましょう
◆試行版なので、最終的に正確な都市計画が知りたければ当該自治体に確認する必要がある
◆都市計画の知識が多少必要
土地を探し始めたばかりの人や、不動産関連の仕事に就いたことがない人にはあまり聞きなれない「都市計画」の知識が多少必要です。
全国都市計画GISビューア(試行版)を楽しむために必要な用語集はこちら。
全国都市計画GISビューア(試行版)を使ってみよう
運営元:公益財団法人 都市計画協会(こちらのTOPページにもリンク有)
使い方
■ ①下までスクロールして注意事項を読みます
■ ②「同意して利用する」をクリック
そうすると次の画面に移動します。
■ ③背景で右側の矢印をクリックすると地図タイプを選ぶことが出来ます。その中から自分が見やすい地図を選びます。(ドロップマークの付いたグレーのバーで地図の濃淡が変えられます)
■ ④都市計画情報の中から、自分が知りたい都市計画にチェックを入れます。
地図の操作はグーグルマップと同じです。
使い方は以上ですが、④の都市計画情報の
・どれにチェックを入れたらよいのかがわからない
・都市計画情報がどれも難しい言葉ばかりに思えて、苦手かも
という方は、下記の「参考|全国都市計画GISビューア(試行版)の楽しみ方」をマネしてみてください!
参考|全国都市計画GISビューア(試行版)の楽しみ方
ここからは実際に私がどんな風に全国都市計画GISビューア(試行版)を使って楽しんでいるのかをご紹介します。
また、そのために知っておくと便利な専門知識もご紹介します。
「例えばこんな人」が、土地勘のあるなしにこだわらず広い範囲で土地を探していると仮定しましょう。
例えばこんな人
現在在宅ワークで働いており、住む場所を選ばない。
どこか気候の良いところに引っ越したいなぁと考えている。
休日にはショッピングも楽しみたいと考えているので交通の便が良いところ、または商業施設の近い場所はないかと考えている。
どこかいいところはないかなぁ……?ん?そういえば静岡は前に友達が引っ越して「あったかくて良いところだよ」って教えてくれたなぁ。ちょっと静岡について調べてみよう!
まずは[都市計画区域]にチェック。これで大体の人がどこらへんで生活しているかが見えるんだね。静岡はほとんど海側の平地に都市が集中しているんだね。(やっぱり愛知は都会だからか、都市計画区域の面積が広いなぁ)
ここはウナギで有名な浜松だね![用途地域]にチェックをいれると、どんな建物が多く建っているのか、住居系、商業系、工業系に色分けしてくれるんだね。赤やピンクが商業系エリアなら、その近くの黄色(第一種住居地域)あたりなら、住宅がありそう。賃貸もあるかなぁ?拡大して地名を確認してみよう。
色が何層にも重なって見えにくくなったから、市街化区域のチェックを外して(①)、用途地域を示す色全体を薄くしてみると(②)地名が見えてきた!地名がわかれば、Google Mapのストリートビューを使って街の風景を見たり、住宅情報サイトで大体の家賃や価格を確認したりして、もっと具体的なイメージが出来そう!
このように使って、エリア特色から土地を探すことが出来ます。
よく知ってる土地を見てみると、意外な発見があることも。色々なエリアを見て楽しんでください。
都市計画情報|用語集
都市計画情報は数も多く、漢字ばかりでちょっと気後れしてしまいそうですが、メインどころは限られています。下記の都市計画区域、区域区分、用途地域の大体がわかっておくだけでもだいぶ楽しめますので安心してください。
※下図は「このとち」運営者が「全国都市計画GISビューア(試行版)」を楽しむために作った参考図です。都市計画情報のすべてを網羅しているわけではありませんのでご注意ください。(特に資格試験勉強中の方)
都市計画区域
日本には、快適で住みやすい街づくりの基本となる法律「都市計画法」があり、それに基づいて指定されるエリアの一つ。一体の都市として整備、開発、保全されるべき場所が指定される。ただ指定されると土地利用や開発事業などの都市計画のために様々な規制がされる。2024年現在では日本の約4分の1が都市計画区域に指定済み。参考に戻る
区域区分
都市計画区域は区域区分によってさらに3つのエリアに区分けされる。参考に戻る
■ 市街化区域
すでに市街化している(人口や建物が集合すること)区域。またはこの先大体10年以内に優先的、計画的に市街化していくべき区域。参考に戻る
■ 市街化調整区域
市街化(人口や建物が集合すること)を抑えたり、避けるべき区域。農地や山林など今の状態をこの先も保つつもりの区域。参考に戻る
■ 非線引き区域
都市計画区域から市街化区域と市街化調整区域を除いた残りの区域。(チェックボタンは無し)
用途地域
市街化区域には必ず設定されるもので、街並みを形成するために建物の用途を統一したり、建てられない建物の種類を定めたりする。大きく分けて住居系、商業系、工業系の3種類に分かれ、全部で13種類ある。参考に戻る
■住居系(8種類)
建物の高さや住環境など、建物の用途や目的別に8種類に分類、指定される。(全国都市計画GISビューアでは住居系の田園住居地域を除く7種類が表示できる)参考に戻る
■商業系(2種類)
近隣住民の生活の利便性や、商業の利便性を踏まえて2種類に分類、指定される。参考に戻る
■工業系(3種類)
製造物の環境への影響の度合いや工場の規模などによって3種類に分類、指定される。参考に戻る
その他の都市計画情報
ここに都市計画区域、区域区分、用途地域以外の情報の詳細は省きます。ですが、都市計画情報に共通して言えることとは、都市計画法や建築基準法などにより「何らかの規制・または緩和がされている地域」と考えるといいことです。(建築物の高さ上限が決まっていたり、逆にこの地域だけ特別に大きな建物を建ててもよいと緩和されたり)
気になるエリアにさらに何らかの規制や緩和がされていないか深堀したくなったら、チェックを増やしたり、自治体のホームページで発表されている都市計画を調べてみてください。
この記事では一つ一つ解説できませんが、いずれそれぞれがどんな特色をもつエリアかについても記事を書こうと思います。
まとめ
全国都市計画GISビューア(試行版)を先に使うと、土地勘のない場所でも引っ越し先の候補を見つけたり、出店候補地を探すヒントが得られます。また都市計画法に関する専門知識を知れば、更に深くその地域がどんな特色を持っているのか、これからどんな発展を遂げようとしているのかを知ることが出来ます。試行版であることは注意しなければいけませんが、土地を探している人の便利ツールであることは間違いありません。ぜひ活用してみてください。
免責・禁止事項
このページは、土地に関する法律用語などの一般的な概要を説明したものです。
内容は、2024年時点の情報にもとづき記載しております。定期的に更新を行い最新の情報を記載できるよう努めておりますが、内容の正確性について完全に保証するものではございません。
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